モラ男が泊まりにきた。
今日は私の誕生日。23歳になる。
「22日はさち子の誕生日ですよ〜♪よかったら来てくださいね〜っ」
少し前から、普段来てくれているお客さんには直接伝えたり、連絡をしたりして、自分の誕生日の宣伝をしていた。
オーナーや他のスタッフの協力もあって、誕生日は大盛況となった。
22日は偶然にも、モラ男の定休日だった。
「モラさん22日お休みですよね?さち子の誕生日、、待ってますねっ♪」
前もってモラ男にも連絡をしてあった。
オープンしてからしばらくして、モラ男と山川さんが来てくれた。
モラ男は、来てすぐにドンペリを開けてくれた。
ここで少し余談だが、、
私の働くBARは、ビール500円カクテル600円、もちろんチャージなしの、リーズナブルなBARで、普段はドンペリなんて置いていなかったが、一本だけオーナーが仕入れていたのだ。
「さち子の誕生日に出るかもしらんからな〜〜にゃはははは〜」
オーナーも私も、少し先にあるオーナーの誕生日で出たらいいな、くらいの気持ちだったのだ。
そうゆう訳で、ドンペリが出た時は飛び上がって喜んだ。
「ホントにいいんですか?!キャーーー!!!めっちゃ嬉しいです〜♪♪ありがとうございます!!!!」
ドンペリの空き瓶にメッセージまで書いてもらった。
後にモラ男と暮らすことになる家の玄関にこの空き瓶は飾られることとなった。
誕生日会は朝まで続いた。
オーナーと私とモラ男だけになったところで店じまいとなった。
オーナーはいつも別れる道のところで
「おつかれさん。じゃあな〜」
と言っていつも通り帰っていった。
モラ男の家とは全然違う方向だったが、モラ男が家まで送ってくれることになった。
そして私の家に着くと、そのまま家に上がってきて、バタッと寝てしまった。
私もモラ男の隣で倒れるように眠りについた。