モラ男とでき婚。

年の差18歳、モラハラ男の子供を妊娠、出産、そして離婚。なにかがおかしい日常から脱出まで。

モラ男が泊まりにきた。

今日は私の誕生日。23歳になる。

「22日はさち子の誕生日ですよ〜♪よかったら来てくださいね〜っ」

少し前から、普段来てくれているお客さんには直接伝えたり、連絡をしたりして、自分の誕生日の宣伝をしていた。

オーナーや他のスタッフの協力もあって、誕生日は大盛況となった。


22日は偶然にも、モラ男の定休日だった。

「モラさん22日お休みですよね?さち子の誕生日、、待ってますねっ♪」

前もってモラ男にも連絡をしてあった。

オープンしてからしばらくして、モラ男と山川さんが来てくれた。
モラ男は、来てすぐにドンペリを開けてくれた。


ここで少し余談だが、、
私の働くBARは、ビール500円カクテル600円、もちろんチャージなしの、リーズナブルなBARで、普段はドンペリなんて置いていなかったが、一本だけオーナーが仕入れていたのだ。

「さち子の誕生日に出るかもしらんからな〜〜にゃはははは〜」

オーナーも私も、少し先にあるオーナーの誕生日で出たらいいな、くらいの気持ちだったのだ。


そうゆう訳で、ドンペリが出た時は飛び上がって喜んだ。

「ホントにいいんですか?!キャーーー!!!めっちゃ嬉しいです〜♪♪ありがとうございます!!!!」

ドンペリの空き瓶にメッセージまで書いてもらった。
後にモラ男と暮らすことになる家の玄関にこの空き瓶は飾られることとなった。


誕生日会は朝まで続いた。

オーナーと私とモラ男だけになったところで店じまいとなった。


オーナーはいつも別れる道のところで
「おつかれさん。じゃあな〜」
と言っていつも通り帰っていった。

モラ男の家とは全然違う方向だったが、モラ男が家まで送ってくれることになった。

そして私の家に着くと、そのまま家に上がってきて、バタッと寝てしまった。

私もモラ男の隣で倒れるように眠りについた。

モラ男と連絡を取りはじめました。

やきとりの日がやってきた。

山川さんはお話し上手で、すぐに良い気分になった。


色んな話しをした。

 山川さんはモラ男が経営する焼き肉屋の常連さんだと分かった。

 

モラ男の定休日には、よく2人で飲みに行っているらしい。


「じゃあ今度からはさち子のとこにも来てくださいね〜っ♪」


それから毎週、モラ男の定休日になると、2人で私の働くBARへ飲みに来てくれるようになった。


ある時、2人が最後のお客さんとなった日があった。


「おっ、もう閉店の時間やな。他の店行って飲んでるから、閉め終わったらさち子もおいで。」


山川さんはそう言って、モラ男と一緒に他の店へ行ってしまった。


急いで閉め作業を終わらせて、山川さんに連絡をした。

電話をしてもLINEをしても反応がない…


モラ男のFacebookを知っていたので、メッセージを送ってみることにした。

すぐに返信が来た。


言われたお店へすぐに向かった。


「ごめんごめん、マナーモードなってたわ。なんでも好きなん飲みや〜」


私はビールを頼んで、3人で乾杯をした。

モラ男と一緒に飲むのは初めてだった。


「モラさんLINE交換しましょ〜」


なんの下心もなく、モラ男とLINEを交換した。

これが全ての不幸の始まりだった。


モラ男と出会って1年半。

BARで働き始めて1年半が経過した。
スタッフも2人増えて、私はチーフになった。

今週末はBARの周年がある。
今日は休みだったが、オーナーに周年のことで相談があってお店にやって来た。

お店のドアを開けるとめちゃくちゃ盛り上がっていた。
モラ男と数人が一足先に周年祝いに来てくれていたのだ。

「あっ!モラさーん!ありがとうございます〜、今日は定休日なんですね♪」

モラ男に言いながら隣を見ると優しそうなオジサンが座っていた。

「さち子ぉ〜、山川さんと会うたことないやんなあ?こっち来て座らせてもらい〜」

オーナーが手招きした。
優しそうなオジサンは山川さんと言うらしい。

山川さんの正面に座って飲ませてもらうことになった。

お互いかなり飲んだ。
それくらい山川さんと話すのは楽しくて、良い気分になった。

帰り際、来月やきとりへ連れて行ってもらう約束をして、連絡先を交換した。


モラ男との出会い。

21歳の時、S町のBARでバイトを始めました。

そのBARの近くで焼肉屋さんをしていたのがモラ男だったのです。
 
「旨い焼肉屋あるから連れてったるわ〜」
BARのオーナーに連れられて行ったのがモラ男と初めて会った日でした。
 
「モラ君、うちの店に入ったさち子やねん!よろしくな〜」
 
「さち子です。よろしくお願いします!」
 
当時、モラ男39歳。
まさかその後、このオジサンとお付き合いをすることになるとは思っていませんでした。